知恵と知識の番人は天使に恋をした。
翡翠色の瞳を輝かせる少女は、未曽有の事態にも果敢に挑んでいった。
どこにでもいるような普通の少女が宇宙の危機を救ったのだ。
最初は教えることの方が多かったが、次第に教えられることの方が多くなってきた。
少女の笑顔を見る度に、ルヴァは心強い気持ちになった。
どんな困難も乗り越えられるような気がしてくるのだ。
まさに天使の名を持つ少女から目を離せなくなった。
禁断の感情だろうか。
守護聖が女王に恋い慕うのは。
判断がつかず、今日も告げられなかった。
いつの日かターバンを外して、想いを伝える日が来るのだろうか。
穏やかな聖地で心臓ばかりがドキドキとした。